「ヨコシマ〜」
「んあ?どうしたんだ?ルシオラ」  横島はそう言うと後ろから首に抱き着いてきたルシオラに少し笑いながら言った。  場所は二人が暮らすマンション、横島はリビングでボーっとテレビを見ていた。 「ううん、なんでもない」
「?変なやつだな〜」  横島そう言いながら心持頭をルシオラの胸に押し当てるようにした。  ルシオラはそれをあえてそのままにして横島の頭に自分の顎を載せて一緒にテレビを見た。




 ゴーストスイーパー美神 GOS

作:ガイギス

第5話






「うい〜っす、横島忠夫ただいま出勤しました〜」
「手伝いに来ました〜」
「はいはい、二人ともとりあえずべたべたしないでね?ウザイから」  美神がそう言うと横島とルシオラは仲良く手を上げて、 「「は〜い」」  と返事をした。  美神はその行為に血管が浮き出たが何とか耐えた。  実はこの光景はルシオラが横島の所に一緒に居ると解った時から何度となく繰り返されている。  最初は力一杯二人を離そうとか色々したが今までその苦労は一度として実らず、  逆にこの程度で一々目くじらを立てるのすら面倒になったからである。 「おキヌちゃんは?」
「まだ会ってないっす」
「あ、噂をすれば・・・」  ルシオラがそう言うとおキヌが物凄い勢いで事務所のドアを開けた。 「・・・その後問いつめたら、借金の合計が300万円だって言うんです!!  とにかく来週まで変な気をおこさないよう念をおしておきましたけど・・・  どうしましょう美神さん!!」  おキヌは事務所に来るまでに起こった事を話した。 「どーもこーもあんた・・・そんなのに関わらなきゃいいのに」
「だって放っとけないじゃないですか!!」  おキヌがそう言うと美神は呆れた様な顔で言った。 「・・・で、私にどうしろってゆーのよ?300万貸してやれってゆーの?  言っとくけど私の利率と取り立ての厳しさは、サラ金の一億倍キツいわよ」  美神が少しすごんで言うとおキヌは、 「う・・・」  と言ってちょっと引いた。 「いっつも鬼のよーに稼いでいるんだから出してりゃいーじゃないですか、  一生に一回くらいいいことしとかないと・・・」  そういった横島は次の瞬間美神による制裁で頭から血を出した。  ルシオラはとりあえずそんな横島を抱きしめ応急処置を行った。  なおこの時とっても甘い雰囲気となり、かつ横島が甘えた為、おキヌはその原因を作った美神を少し恨む様な目で見た。  その後シュンと下を向き、 「そうですね・・・こんなこと美神さんに・・・もとい、  誰かに助けてもらおうなんて甘い考えでえした。  自分でなんとかしてみます」  といって後ろを向いた。 「あ、そーだ、おキヌちゃん」  美神はそういっておキヌを呼び止めると机の引き出しから人束の書類を出した。 「これ頼むわ」
「なんです?」
「クリスマスまでに頼まれた急ぎの仕事なんだけど、私手が回らないから、  あんたやっといてくれる?私は一切手を出さないからギャラは多めにあげるわ。  300万でどう?」
「!!・・・美神さん!!」  おキヌはそう言うと美神に飛びついた。  おキヌは早速準備とばかりに部屋を出てて現場へ向かった。  その途中、 「おキヌちゃん、俺達も手伝おうか?」  と横島とルシオラが声をかけたが自分のせいで他人を巻き込みたくないとおキヌは首を横に振った。 「それじゃ何かあったら電話してね?」  横島がそう言うとおキヌは嬉しそうに頷いた。 「おキヌちゃん大丈夫かな?」
「普通の雑魚霊だったらおキヌちゃんはネクロマンサーの使い手だから問題ないはずだけど・・・」
「ヨコシマ、おキヌちゃんの仕事の内容って知ってる?」
「いんや、全然・・・けど無理なら俺の所に電話があるはずだし、  おキヌちゃんはそういうのは見極められると思うんだ」
「ふ〜ん・・・そうなんだ・・・」  ルシオラはそう言うとこつんと横島の胸に頭を当てた。 「ルシオラ?」
「横島と美神さん達ってやっぱり分かり合ってるんだっておもうと・・・」
「ま〜確かに美神さん達と一緒にやって色々あったし、霊能力なんかも身に付けた・・・けど」  横島はそう言うとルシオラを抱きしめた。 「やっぱ一番の収穫はなんと言っても俺みたいなのにこんなかわいい彼女ができた事だよな!」
「あ、ちょ、ヨコシマ!も〜」  ルシオラはそう言うと笑いながら横島の手を離そうとするが、  はたから見てじゃれている様にしか見えない。 「だからさ、そういう風に自分だけのけ者にされた様なこというなよ、な?」
「うふふ、そうね・・・アン、ちょっとどこ触ってるの!」  横島とルシオラが昼まっから怪しい方向に向かいそうになった時、電話が鳴った。 「ちょ、ヨコシマ、電話!」
「え〜、いいじゃん」
「ヨ〜コ〜シ〜マ〜!!」
「ちぇ、解りましたよ」  横島はそう言うとしぶしぶと電話に出た。 「はいもしもしこち・・・おキヌちゃん?どうしたの?」  その電話の相手はおキヌだった。 「・・・なるほど」
「横島さんどうしましょ〜!?」  おキヌはその日の深夜遅く横島の家に入ってきた。 「ルシオラ、そういえば残しておいた貯金は幾ら位ある?」
「研究費の結構消えちゃって・・・今から取戻そうとしてもその日までに揃うかどうか・・・」
「今ある現金は?」
「生活費を入れても精々20万ぐらい・・・」
「そんな!二人とも待って下さい!確かにお金は必要ですけどそんな生活費まで削らなくても!」
「まあまあおキヌちゃんちょっと待って・・・」  横島はそう言うと少し考えるように腕を組んだ。 「うし!・・・これで行こう!」
「何か思いついたの?」
「おう!おキヌちゃんちょっと待てててね、ルシオラ、ちょっと・・・」  横島はそう言うとルシオラとなにやら話し始めた。 「・・・マッチいりませんか?マッチ買ってください〜〜」  12月24日、おキヌは街角でマッチを売っていた。 「あ・・・あんた今どき?」
「お金が足りないんです・・・!どんなにかき集めても足りないんです・・・!  今日中になんとかしないと一家心中なんです〜〜〜!!」  おキヌがそう言うと集まった群衆からサングラスをかけてバンダナをした男が飛び出した。 「かわいそうに!!見ちゃいられねーぜ!!不景気には違いねーが、放っとけないよなみんな!  マッチ売ってくんな!俺ぁ有り金全部出すぜ!!」  男はそう言うと懐から札束を出した。 「あんたもホラ!!なんでい!?千円ぽっちかよ!?クリスマスだぜ!?」  さらに男は集まった人からマッチを買うように迫った・・・しかし、 「おい!!なにサギまがいなことをしとるか!!」  そこに美神が現れ、サングラスの男、もとい横島のサングラスをもぎ取った。 「サ・・・サギとは失礼な・・・!!俺たち一言もウソは言ってませんよ!?」  横島は腰を引きながらも反論した。 「おキヌちゃんにまでこんなことやらせるなんて・・・!!」
「あんたが金出してくんないからしょーがないでしょ!!」  横島がそう言うとおキヌがちょんちょんと横島の服の袖を引っ張った。 「ん?どうしたんだおキヌちゃん?」
「もういんです、横島さん・・・よく考えたら、借金をかたがわりなんて・・・まちがってました。  どんなことがあったって死んでそこから逃げようなんてよくないんですもの・・・!!  美神さんはそう言いたかったんですよね・・・けっしてお金がおしいからじゃなく・・・!!」
「そのとおりよおキヌちゃん!けっしてお金がおしいわけじゃないの!」
「ウソだな」
「ウソね」  横島が半ば確信したように言うといつの間にやら居たルシオラがそれに答えた。  美神はこの二人に言いようのない怒りを覚えたがひとまず無視しおキヌにあるものを手渡した。 「そのかわり、これをあげるわ。クリスマスプレゼントよ!」
「キャンドル・・・?」  おキヌが押す言うと一向は美神の指示のもと一路借金した親子の家に向かった。 「すげ・・・うわ〜」  横島は最初キャンドルから人影が出てきた事に驚き、  そしてその人影が借金をした父親をしばくのを見てちょっと引いた。 「けどあれだって安かないんでしょ?素直に金出してやりゃ早いのに・・・」
「あくまでおキヌちゃんにプレゼント!!  赤の他人に金出して『フフフ、おごってやるぜ』なんて趣味は私にはないの!!」
「・・・これで十分です美神さん・・・!大好き!!」  おキヌはそう言うとび神に抱きついた。  ルシオラはその影でそっと茶色い紙袋を部屋の隅に置いた。  横島はそんなルシオラを横目に見てまあいっかとため息をついた。 「あ、そういえば!!」
「どうしたのヨコシマ?」  その日の帰り横島はしまったと言って立ち止まった。 「おキヌちゃんにはあれで良いとしても・・・お前には何もクリスマスプレゼント用意しとらんかった!!」
「クス、いいのよ、別に・・・」  ルシオラはそう言うと横島の片腕を抱きこんだ。 「おまえとこういう風に一緒に居られればそれで私は満足よ?」
「ううう・・・ルシオラ〜!!」  横島は押す言うとルシオラに飛び掛ったがルシオラはそれを交わした。 「こら!すぐにそうがっつかない!家でなら良いけどまだ外なんだからね!?」
「ううう・・・すまない」
「まったく・・・」  ルシオラはそういうが顔は綻んでいた。 「ホラ、早く帰りましょ?それに・・・」  ルシオラはそう言うと横島になにやら耳打ちをした。  横島はそれを聞くと目の色を変えルシオラを抱きかかえて家へと急いだのだった。  なおその翌日美神より今年はもう仕事がない事を伝える電話が鳴った。 「ヨコシマ〜!!」
「どうしたんだ?ルシオラ、そんな慌てて?」  横島はそう言ってもルシオラは急かすばかりでとりあえずそれに従いベットからリビングへと移った。 「これこれ!」  ルシオラが指した先にはテレビがありそこでは温泉宿のレポートがしてあった。  しかも珍しいことに生中継のようだ。 「これがどうした・・・ん?」
「ね!?」  横島は文句を言おうとしたときふっと馴染みの顔が見えた気がした。  横島は注意深くテレビを見た。 「・・・小竜姫様に・・・パピリオ!?」
「それにさっきはお猿さんも居たわよ!?」
「お猿さんって・・・ここってペットの同伴OKなのか?」  ルシオラは折角だから私たちもと言い横島も乗り気になったので二人はその後この宿の住所をメモに取り、電話で予約を入れた。  幸い部屋は1室だけ空いていたのでそこを取った。 「ええと、これにあれに・・・それとこれと!」  ルシオラは横島が予約を入れている間に二人分の旅行用の荷物をかばんにつめ始めた。  一緒に住んでいるだけあって何がどこにあるかすべて解っており、横島が電話を終えたときにはもうすでに半分以上の準備が終わっていた。  またその中には横島と自分の下着なども含まれる。  横島はそれに驚きながらもそういえばルシオラと妙神山に行ったきり二人でどこかに出かけるというのはしなかったなと思い返した。 「・・・ま、たまにはいいか」  横島はそう言うと自分も用意を始めた。 「ふ〜・・・何とか夜までについたな」
「そうね」  二人はその夕方過ぎ、予約した宿に着いた。  ただし二人は今まで誰の目にも触れず草むらから出てきたのである。 「しっかし驚いたな、何かやってるとは思ってたけどまさかこんな事とは・・・」
「うふふ、地究号は主に防御と移動、それと研究に主眼をおいてるのよ」  ルシオラはそう言うと佑輔からもらった費用をつぎ込んで造った兵鬼である地究号のスペックを説明した。  この地究号は逆天号より移動スピードが高く移動には最適だった。  なお地究号は逆天号の奥さんでもある。 「それじゃおまえたちはしばらく二人でゆっくりね」  ルシオラは後ろの草むらにそう言った。  その後一回がさごそとルシオラが向いた草むらが動いた。 「予約した横島ですけど・・・」
「はい、横島様2名ですね?少々お待ちください・・・お部屋は2階の牡丹の部屋になります。  これが金庫の鍵です、ご夕食はすぐに召し上がりますか?」
「ええ、おねがいします」
「かしこまりました、お部屋におもちしますので少々お待ちください」  受付に鍵をもらい二人は言われた部屋へと向かった。 「へ〜テレビでやってるだけあって綺麗なもんだな」
「そうね・・・荷物おきましょ?」
「おっとそうだった」  横島はそう言うと背負っていた荷物を部屋に置いた。  ルシオラはくすっと笑うと横島が置いたかばんを開けた。  二人分の寝巻きを出してかばんを片付けると部屋の襖が空いた。 「ご夕食をお持ちしました」
「あ、はい」  二人がそう言うと部屋に立て掛けてあったテーブルを中央に置き、二人分の夕ご飯をその上に置いた。 「どうぞごゆっくりお召し上がりください」  従業員がそう言うと二人はそろって従業員に頭を下げてしまい笑われてしまった。  二人はそれに赤くなると従業員は笑いながらそそくさと部屋を後にした。  二人はその後お互い笑いながら出された夕食を平らげた。 「ふい〜食った食った・・・」
「クス、そうね・・・」
「けどルシオラもこっちのものだいぶ食べられる様になったな」
「そりゃもちろん、こっちで骨を埋めるつもりだもん♪」
「え?まじ?」
「うん、もちろんヨコシマと一緒にね♪」  ルシオラがそう言うと横島はルシオラに飛び掛ったがすんでの所で制止された。 「先にお風呂入ろ?ね?」
「ううう・・・」
「別に前みたいにお預けを食らっている訳じゃないでしょ?なら少しは我慢して、ね?」
「ぐぐぐ・・・・・・解った」  横島はしぶしぶとそう言うとルシオラは苦笑した。 「あ、そういえば」
「どうしたんだ?」
「ほら、パピリオ達って確かここに居るんだったよね?」
「あ〜確かに・・・どうする?」
「う〜ん・・・まあまずはお風呂入ろ?その後じっくり探せば良いし」
「そっだな」
「はいヨコシマ」  ルシオラはそう言うと準備しておいた着替えと石鹸、タオルを横島に手渡した。 「準備早いな、相変わらず」
「だって私こう言うの始めてだもん」
「ま〜な、そんじゃさくっと入りますか」
「ええ」  ルシオラはそう言うと自分で用意した着替えとタオルを持った。 「うお!」
「よう」  横島が露天風呂に来るとそこには3人<2人と1匹?>の先客がいた。  猿神は横島を横目で見てすぐに気持ちよさそうに目を閉じた。  残り二人のうち一人はしきりに女湯の方を気になっている様でおどおどしている髪が金色の外国人じみた顔をした男と、  佑輔がいた。 「何だお前も来てたのか」
「どうもその節は・・・って何でここに!?」
「まあ落ち着け、話せば・・・まあ短いな」
「なんすかそれ!」
「簡単じゃよ、たまたまじゃ」  猿神がそう言うと横島はどてっとこけた。 「そのまんまかい!」
「まあね、ここで会うなんて思っても見なかったし」
「あ、そう・・・」  横島はそう言うと今まで一度も喋っていなかった男を見た。 「えっと、こちらの方は?」
「えっとどうも、私はヴォルツと言います」
「あ、俺は横島忠夫っていいます」  横島とヴォルツは互いに頭を下げた。  佑輔はふっと笑うと風呂から出た。 「あれ?もう出るんすか?」
「まあね、俺は長風呂タイプじゃないんでな」  横島とヴォルツ、猿神はその後もしばらく一緒に入っていた。 「あ、こんばんわっす」
「お久しぶりです、横島さん」
「あら横島じゃないか、あんたの彼女ならもうちょっとしたら来るよ」
「・・・」  横島が風呂から出るとそこには小竜姫と零、メドーサの3人がいた。 「にしても小竜姫様とメドーサが一緒ってのも珍しいですね」
「そうですね・・・まあメドーサももうブラックリストから外れていますし・・・」
「けど私と最初に会ったときはなんか構えていたじゃないか?」
「わしが止めておらんかったらこの宿屋も消えておったかものう」
「う・・・」  いつの間にか出てきた猿神に言われ小竜姫は痛い所を突かれ呻いた。 「メドーサ、大丈夫でしたか?」
「あんたも心配性だねぇ・・・まあ、別に平気さね」  メドーサがそう言うと心底安心したようにヴォルツは息を吐いた。  メドーサはやれやれといった風に首を横に振ったが顔は嬉しそうだった。 「ヨコチマ!・・・あう」  その時女湯からパピリオとルシオラが出てきてパピリオが横島に飛びつこうとしたがルシオラに襟首をもたれそれはかなわなかった。 「ようパピリオ、久しぶりだな」
「ううう」
「大丈夫か?」
「このくらい平気でちゅ」  パピリオは喉を押さえたが横島がそう言うと元気よくそう言って顔を上げて手を挙げた。 「それよりヨコチマ!卓球するでちゅ!」
「お!やるか〜手加減しないぜ!」
「ふ、手加減無用、容赦なくぶちのめしてあげるでちゅ」  二人はそう言うと卓球場へ走って行った。 「あ、ちょ、ヨコシマ〜!!」
「すみません、けどパピリオたぶんはしゃいでいるんだと思います。  彼女横島さんが来るのをまだかまだかと待っているんですよ?」
「そうなんですか?」
「そうじゃの〜、またはわしとゲームしとるか小竜姫と稽古しとるかかのう」
「・・・なるほど」
「へ〜横島の奴に結構懐いてる様だね」
「そう言えばあなた達は普段どこに居るの?」  ルシオラはメドーサ、零、ヴォルツにそう訊いた。 「あっちこっちさ、一箇所にとどまるって事を知らんのかねあいつは」
「私はメドーサが居ればどこへだって・・・いて」
「何こっ恥ずかしいこと言ってんだい!まったく・・・」
「そういいながらも嬉そう」
「ぐ・・・」  零がそう冷静に返され図星でもあった為メドーサは反論する事ができなかった。 「ふ〜疲れた疲れた」
「クス、ご苦労様」  横島はそう言ながら部屋に入るともう敷いてある布団の上に横になった。  ルシオラは横になった横島の頭をちょっとあげて膝枕をした。 「ル、ルシオラ?」
「パピリオを構ってくれたお礼・・・・にならない?」  横島は驚いて頭を上げ様としたがルシオラがそう言うと首を横に振ってその太ももに頭を乗せた。  ルシオラは横島の頭を幸せそうになでた。 「あ〜もすっげ極楽〜」  横島はそう言いながら後頭部にある太ももの柔らかさを堪能した。 「このまま寝ちゃってもいいのよ?その後私が色々するから」
「う〜ん、このままってのもかなり嬉しいんだが・・・」  横島はそう言うと起き上がってルシオラを抱きしめ共に寝っ転がった。 「キャ、ちょ、ヨコシマ?」
「こういう風にルシオラを抱きしめていたほうがいい」  横島はそう言いながらも手をあちこちに動かしていた。 「アン、もうわかった、観念しましたから!・・・もう」  二人はそのままじゃれあうように布団の上で動いた。 「ヨコチマおはよ〜!!・・・う」  パピリオは朝食が終わってまったりしている横島達の部屋に遊びに来た。  そこではルシオラが横島に胸枕をしてあげていた。 「お〜パピリオ、何だ遊びに・・・ぐお!」
「ちょ、ヨコシマ大丈夫!?」  横島はそれにナチュラルで返事をしようとしたが言い終わる前にバピリオの飛び蹴りを足に食らった。 「な、なにすんだよ!」
「ちゃんと朝食をとった事も計算して足に蹴ってあげたんでちゅ、感謝こそすれ恨まれる覚えはないでちゅ!」
「まず行き成り蹴ること無いだろうが!」
「そうよパピリオ」  横島とルシオラがそう責めたがパピリオはどこ吹く風と知らん顔で横島の手を引っ張って立たせた。 「さあ今日も遊ぶでちゅ!」
「だ〜も解ったよ!ルシオラ一緒に行くか?」
「う〜ん・・・いいわ、ここでもう少しゆっくりしてる」
「早く逝く出ちゅ!」
「な、ちょ待てお前字が違うだろ字が!!」
「逝ってらっしゃ〜い」
「ああ、ルシオラまで」
「クス、冗談よ」  ルシオラがクスッと笑うとパピリオは頬をプク〜と膨らませ横島を引っ張った。 「うわ!おいパピリオ!・・・それじゃルシオラまた後でな〜〜!!」  横島がそう言うとルシオラは手を振ってそれに答えた。 「ふわ〜〜・・・朝から騒がしいな」  横島が部屋を出るとそこへ佑輔と零が現れた。 「すみません、妹がお騒がせして」
「ま、子供は元気があるほうが良いもんな」  佑輔はそう言うと肩を上げた。 「あ、そういえば・・・」
「?どうしました?」
「いや、妙神山の連中今日帰るみたいなこと言ってたからな」
「え?」
「確かそうだよな?零」
「ええ、そう言ってたわ」
「そっか・・・」  ルシオラはそう言うと顔を伏せた。 「あなた達はいつまでこちらで?」
「ん〜大体後2日ってとこか?元旦までの予定だ」
「私達は明日帰るつもりです」
「なるほどね」  佑輔がそう言うとルシオラは佑輔に頭を下げた。 「うお!どうしたんだ急に!?」
「私を復活させてくれてありがとうございました。  今ある幸せも全部あなたが私を復活させてくれたからこそですから」
「いや、まあそう言うな。  なに、手を伸ばせば取れるもんを伸ばさずに見ていられない性分名だけだよ。  それとあくまで君に復活は零の復活の為の足掛かりに過ぎないんだし・・・そう感謝されても困るんだが・・・」
「クスクス」
「零笑うな」  佑輔はそう言うと照れ隠しか零の頭を軽く叩いた。 「それでもありがとうございました」
「う・・・ああ、うん」  ルシオラはそんな佑輔の対応に零と一緒に笑った。



(あとがき)
作者>ううう、かなり遅れた
横島>ま、しゃ〜ねんじゃね〜の?コンピュータ結局2機連続で壊れたんだし
ルシオラ>それに書いている途中で完全に無くなるは今使っているのはメール送る機能は無いわ・・・
作者>それでも遅れた事には変わりは無いよ
横島>ま、次は気をつければいいって話だろ?
作者>次・・・フォクシー・ガールか
ルシオラ>何か考えているんでしょ?
作者>まっね・・・
横島>なんでそう言いながら横を向く!
作者>それではこれで!
横島>逃げたな
ルシオラ>逃げたわね


【管理人の感想】
 横×ルシの甘々路線が、継続しています。ルシオラの膝枕は、かなりうらやましいかも。(笑)
 次回も頑張ってください。


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