交差する二つの世界

作:湖畔のスナフキン

第十六話 −約束の日− (05)




 初号機が離脱(りだつ)した後、トウジは、三号機たった一機で、残った量産機と戦っていた。
 基本は、先ほどまでの初号機と同じく、ヒットアンドアウェイである。

 トウジは、発令所のミサトの指示を受けながら、広いジオフロントの中を走り、単独で行動していた量産機に攻撃を仕掛ける。
 現在、三号機は量産機がもっていた大剣を拾って使っていたが、これが案外使いやすかった。
 幅広の剣であるため、接近戦で敵の攻撃を防ぎやすく、また攻撃した時に敵に与えるダメージも、他の接近戦用の武器と比べてもかなり大きかった。

「だありゃあああっ!」

 三号機が横(なぐ)りに振った大剣を避けきれず、三号機の目の前にいた量産機の胴体(どうたい)から血飛沫(ちしぶき)が上がった。
 しかし、背後から別の量産機が迫っていたため、三号機は止めを刺さずに目の前の敵の脇を走り抜ける。
 やがて、ケーブルの長さがいっぱいになったところで、ミサトは三号機のケーブルをパージするようオペレーターに指示した。

「三号機、ケーブルパージが完了しました」

「トウジ君、急いで次の電源ビルまで走って!」

 これが、三号機の(かか)える欠点だった。
 S2機関で稼動(かどう)し、電源ケーブルの制約なしに動ける初号機と比べると、動ける範囲が狭くなるのである。
 また、トウジのシンクロ率もシンジやアスカと比べると劣っており、戦いが長引くにつれて、疲れが出たのか次第に動作が鈍くなってきた。
 一方、S2機関とダミープラグで動いている量産機は、手傷を負った機体を除けば最初と動きが変わっておらず、やがて三号機は量産機によって包囲(ほうい)されてしまった。

「み、ミサトさん、助けてくださいっ!」

 追い詰められたトウジが、取り乱した声で、発令所のミサトに助けを求める。

「トウジ君。目の前の敵のATフィールドを中和して」

 三号機が、正面から迫ってきた量産機のATフィールドを中和した。
 ミサトはすかさず、日向に対して地対地ミサイルの発射を指示する。
 ATフィールドの防御を失い、かつネルフのエヴァンゲリオンのように装甲板(そうこうばん)にも守られていない量産機は、ミサイルの直撃を受けて大きく姿勢を(くず)した。
 トウジの乗る三号機は、その敵の脇を駆け抜けて、ようやく電源ビルへとたどり着く。
 しかし、三号機がケーブルを接続している間に、他の量産機に追いつかれてしまった。

「ヒイイイッ!」

 電源ケーブルを接続するため、三号機は一時的に武器を手放していた。
 防御する手段がないトウジは、今まさに振り下ろされようとする敵の大剣を目にして、思わず悲鳴をあげたそのとき、

「ああ、もう! さっきから、ギャンギャンうるさいわねっ!」

 三号機の目前を、赤い旋風(せんぷう)が走った。
 (おどろ)いたトウジが、三号機の首を振って左右を見ると、量産機を蹴倒(けた)した弐号機が、敵の首筋にプログ・ナイフを突き刺し、相手の動きを止めたところだった。

「そ、惣流(そうりゅう)!」

「ほら、さっさとアンタは、武器を拾いなさい。すぐに敵がくるわよ」

「惣流こそ、武器はええんのか?」

 弐号機の武装はプログ・ナイフのみだったが、アスカはそのプログ・ナイフも肩のショルダに戻してしまう。

「そこで、よーーく見てなさい! このアスカ様の必殺技をね!」

 アスカは三号機を後ろに下がらせると、自らの乗る弐号機を前に進ませた。
 残った量産機は、その弐号機を半円状に取り囲んだ。

「行くわよ、アスカ」

 アスカは目をわずかに伏せると、自らを(ふる)い立たせるために小声でそうつぶやいた。
 そして顔を上げると、正面にいた量産機を強く見据(みす)える。

()は報復する(やいば)、すべての(よろい)(つらぬ)く光の(けん)
 我が願いに応えて、すべての敵を打ち(ほろ)ぼせ!
 ()でよ、魔剣アンサラー!」

 弐号機が、大きく右手を振り上げた。
 振りかぶった腕の(ひじ)から上の箇所に、赤い光が集結していく。
 そして、弐号機が(いきお)いよく腕を振り下ろすと、空中を赤い刃が走った。
 その赤い光の刃は、正面にいた量産機にぶつかると、量産機を袈裟(けさ)切りにしてしまう。
 斜めに真っ二つにされた量産機は、血飛沫をあげながら地面に崩れ落ちた。

「な……なんやて!?」

 あれほど苦戦した量産機が、アスカの放った一撃で打ち倒されるのを見て、トウジは驚愕(きょうがく)してしまった。

「ほら、ボンヤリしない! 今のうちに突破するわよ」

「お、おう!」

 未知の武器に警戒したのか、他の量産機が数歩引き下がった(すき)に、弐号機と三号機は敵の(かこ)みを脱出する。

「な、なあ、惣流。一つ聞いてええか?」

「なによ?」

「さっきの必殺技、声に出さんと使えへんのか?」

「……言葉で言わないと、イメージがまとまりきれないのよ」

 自分が口にしたセリフが十分クサいことは、アスカ自身よくわかっていた。
 だが、あらためてトウジから指摘されたことで、アスカは急に(はず)かしさを感じてしまう。
 (ほほ)を赤くしたアスカは、三号機との通信ウィンドウからぷいっと顔を背けた。




 弐号機の参戦により、戦いの流れはネルフ側に大きく(かたむ)いた。
 アスカは、敵に囲まれないように注意しながら、隙をみて魔剣アンサラーで攻撃する。
 魔剣アンサラーを放つには()めが必要なため、その間無防備となる弐号機を、トウジの三号機が守った。

 こうなると、遠距離攻撃の武装を持たない量産機は、一撃必殺の魔剣アンサラーの前に、動く的でしかなかった。
 俊敏(しゅんびん)に動く弐号機に追いつけず、一機、また一機と魔剣アンサラーの攻撃で(たお)れていく。
 また、運良く弐号機に接近できても、すかさず三号機が弐号機との間に割って入るため、弐号機を攻撃できなかった。

「これでぇ、ラストオオォォッ!」

 最後の量産機を、弐号機のメインカメラが(とら)えた。
 なぜか、量産機のもつ大剣だけは魔剣アンサラーでも破壊できなかったため、アスカは大剣で守られてない部分に(ねら)いをつける。

 まずは、空いていた左肩に、魔剣アンサラーを放つ。
 ドカッという音とともに、量産機の左腕が付け根から吹き飛んだ。
 そして、量産機が姿勢を大きく崩したところで、二撃目を放った。
 水平に放たれた刃は、量産機の腰に当たり、上下に真っ二つにする。
 バタンと地面に倒れた量産機は、しばらくの間肢体(したい)がビクビクと動いていたが、やがて動きが完全に止まった。




『エヴァシリーズ、すべて沈黙(ちんもく)しました』

 マヤの報告に、発令所のメンバーの間から、おおおっという声が自然と()いて出てきた。
 一時はどうなるかと思われた戦いだったが、何とか切り抜けられたことで、一同が安堵(あんど)の表情を浮かべる。

「アスカ、トウジ君、お疲れさま。受け入れの準備をするから、もうちょっとだけ待っててね」

 パイロットの二人にミサトがそう伝えたとき、オペレーター席にいたマヤが、突然悲鳴(ひめい)のような声をあげた。

「待ってください、葛城(かつらぎ)三佐!」

 マヤの操作するコンソールに、沈黙していたエヴァ量産機のエネルギー値が、急速に高まっていることを示す数値が表示されていた。

「な、何これ!? 倒したはずのエヴァシリーズが……」

 オペレーターの日向と青葉が、発令所のメインスクリーンを切り換えた。
 そこには、攻撃で受けた傷が急速にふさがり、二つに分かれた量産機の胴体や四肢(しし)が、つながっていく様子が映し出されていた。

「エヴァシリーズ、活動再開……」

 やがて、傷が()えた量産機たちは、地面から立ち上がると再び武器を手にとり、アスカとトウジの乗る弐号機および三号機と向き合った。







 復活した量産機のうち、1/3の機体が背中に折りたたんでいた羽を広げ、空中に飛んだ。
 残りの機体は、弐号機と三号機に対して、三日月形に広がって半包囲網を()こうとする。

「フン! どういう仕掛けか知らないけど、何度でも倒してやるわよ!」

 アスカは、じわじわと接近してくる量産機をぐっと(にら)みつけると、魔剣アンサラーを発動するための言葉を唱えた。

「魔剣アンサラー!」

 アスカは大剣で守られてない部分を狙ったのだが、弐号機が赤い(やいば)を飛ばすと、量産機は両手でもっていた大剣を動かして、その攻撃を防いだ。

「まさか……敵は、こちらの攻撃を学習している!?」

 発令所にいたミサトが、驚きの表情を見せる。

「その可能性は、十分ありますね。あと反応速度も向上しているようです」

 オペレーターの日向が、思わずミサトが()らした言葉に反応した。

「危ない! アスカ、上!」

 魔剣アンサラーを放って、弐号機の動きが止まった隙に上空を飛んでいた量産機の一機が、弐号機目掛けて突っ込んできた。
 だが、弐号機が回避する前に、トウジの乗る三号機が上から、振り下ろされた剣を受け止める。
 攻撃に失敗した量産機は、そのまま飛んで離脱しようとしたが、アスカが続けて放った魔剣アンサラーによって(つばさ)の半分を切り取られ、そのまま地上に落下した。

「いけない! 二人とも、急いでその場から移動して!」

 上空からの攻撃を撃退した弐号機と三号機の連携プレーは見事なものだったが、その事自体がまた新たな隙を作ってしまった。
 二機のエヴァが一箇所に固まったところに、地上にいた量産機たちが一斉に(おそ)い掛かった。

「ちっ! やったろうじゃないの!」

 戦いは、そのまま乱戦となった。
 三方から襲い掛かる量産機の攻撃に対し、アスカは弐号機を(たく)みに操って攻撃をかわしていく。

「弐号機・三号機ともに、アンビリカルケーブルを切断されました!」

 乱戦の中で、電力を補給する命綱ともいえるアンビリカルケーブルが、敵によって切断されてしまった。
 オペレーターのマヤが、必死な声でミサトに状況を伝える。

「残された時間は、あと4分50秒……いえ、後ろ向きになっちゃダメよ」

 だが、量産機が振るう大剣をかわしていくうちに、アスカは気づいた。
 量産機の剣は両手持ちのため、手が使えないのである。
 そのことに気づいたアスカは、量産機の刃をかいくぐって敵に接近すると、相手の横腹を思い切り蹴飛(けと)ばした。
 剣を振るった直後で重心が前に泳いでいた量産機は、アスカの横蹴りをもろに食らってしまい、そのまま遠くまで飛ばされてしまった。

 使徒との戦いでは、見せ場がほとんどなかったが、もともとアスカは格闘技が得意である。
 アスカは、量産機の剣をかわしつつ、近づいてくる敵を投げ飛ばしたり、足払(あしばら)いをかけて地面に倒した。
 これだけで敵を倒せるわけではないが、一時的な時間(かせ)ぎにはなる。
 間近にいた敵をすべてうっちゃってから、アスカは弐号機を近くの電源ビルに向かって駆けさせたが、

「アスカ、待って! トウジ君がまだ脱出できていないの!」

 ミサトから連絡を受けたアスカが振り返ると、三体の敵に囲まれた三号機が、元は敵の武器であった大剣を使って、戦っている姿が目に入った。
 敵の攻撃を受けてしまったのか、肩や胴体など数箇所から血を()き出していた。

「魔剣アンサラー!」

 アスカは両腕をクロスさせて、ATフィールドの刃を二つ作ると、十分溜めてからそれを放った。
 不意の攻撃を食らい、二機の量産機が胴体を真っ二つにされる。
 残った一機は、三号機が自力で倒した。

「すまんな……惣流……」

 救出されたトウジは、エントリープラグの中で肩で大きく息をしていた。

「ほら、今のうちよ。急いで電源ビルに向かわなきゃ」

 並んで駆け出した弐号機と三号機の背後で、弐号機に投げ飛ばされた量産機の一機が、むくりと起き上がった。
 その量産機は、近くに落ちていた大剣を拾い上げると、それを弐号機と三号機に向かって投げつける。

「くっ!」

 敵の動きを察知(さっち)したアスカは、背後を振り向くと強めのATフィールドを張った。
 赤い(かべ)が大剣の行く手を遮ったが、大剣がATフィールドにぶつかると、大剣がその形状を変え、先端が深く二股(ふたまた)に割れた(するど)い槍へと変化する。

「!!!」

 アスカの目前で、その槍がATフィールドの中に食い込んできた。
 アスカはATフィールドをさらに強くするが、槍の侵入を止めることができない。
 驚愕したアスカと弐号機が、動きを止めてしまったその時、

「惣流!!」

 弐号機が、不意に横から突き飛ばされた。
 地面に尻餅(しりもち)をついた弐号機が顔を上に上げると、そこには左肩に二股の槍が深々と刺さった三号機の姿があった。

「へへっ……無事か、惣流」

「トウジ、アンタってば……」

「すまんが、ワイはここまでのようや。男として(くや)しゅうてしゃあないが、エヴァの操縦(そうじゅう)は惣流の方がナンボか上やしな」

「馬鹿なこと言ってないで、早く電源ビルまで行かないと!」

「それになぁ、三号機の電池、もうほとんど残ってないんや。
 後のこと、シンジやケンスケ、そして委員長たちのこと、ホンマに頼んだで……」

「トウジ!」

 その直後、内蔵(ないぞう)電源が切れてしまったのか、三号機はガクンと姿勢を崩し、そのまま地面に倒れてしまった。







 アスカは、動かなくなった三号機の肩から二股の槍を引き抜いた。
 弐号機のアンビリカルケーブルが切れている今、すぐにでも電源ビルへと駆け寄りたかったが、三号機を放置しておくわけにもいかず、三号機を引きずりながら移動する。
 そこに、先ほど投げ飛ばした敵が追いすがってきたため、アスカはやむをえず、その場で戦い始めた。

「アスカ! その二股の槍に注意して!」

「どういうこと、ミサト!?」

「おそらく、その槍はロンギヌスの槍と同じ効果をもっているわ」

「なによ、ロンギヌスの槍って!?」

「第十五使徒戦で、レイが投擲(とうてき)した槍よ。使徒のATフィールドを突破して、一撃で敵を破壊したわ! さっき弐号機のATフィールドを破ったのも、その槍の能力だわ」

「ATフィールドを無効化するってわけ!? どうりで、魔剣アンサラーが効かないわけね」

 弐号機が放つ魔剣アンサラーは、量産機を一撃で両断する威力をもっていたが、量産機の武器である大剣だけは破壊できなかった。
 二股の槍に変形する前の状態であっても、ATフィールドによる攻撃を防御する能力をもっていたのであろう。

「ミサト! シンジはまだなの!?」

 アスカは、最初は初号機の手助けなしで、敵を殲滅(せんめつ)するつもりでいた。
 以前のように、エースパイロットを自負するプライドからではなく、特訓の末に身につけた『魔剣アンサラー』への自信からである。
 実際、一度はすべての敵を倒したはずだったのだが、敵が復活して戦いが泥沼化するとは、彼女にとっても想定外の事態(じたい)であった。

「アスカ、もう少しだけ(ねば)って。今、こちらに向かっているから」

 アスカは、前方から迫ってきた敵四機からの攻撃を、槍を両手で横にもって受け止めた。
 そのまま前進して、敵を四体をまとめて押しやろうとしたとき、上空を飛んでいた量産機一機が、弐号機の後ろで電池切れで横たわっていた三号機に、槍をもって襲いかかろうとする。  だが、その時、

「アスカ!」

 ジオフロントの地面に設置されていた出撃用のハッチが開き、初号機が勢いよく飛び出した。
 十二枚の翼を広げた初号機は、空中ですれ違いざまに、三号機を狙っていた量産機を霊波刀で一刀両断する。

「シンジ、遅いわよ……って、なんでアンタ、空を飛んでんのよ!」

「説明は後で」

 初号機が羽を広げたまま、弐号機の横に並んで降り立った。

「シンジ。急いで三号機を、敵の手の届かないところにまで運んで」

「わかった」

 シンジは、初号機で三号機の方を担いでから、空へと浮かび上がった。
 電源が切れて、手足が完全にブラブラしていた三号機を落とさないように注意しながら、初号機が戦線を離脱(りだつ)していく。
 その初号機を、羽を広げた二機の量産機が追いかけていった。

「シンジ君、三号機を回収するから、指定したハッチまで三号機をもってきて!」

「わかりました!」

 敵が空を飛んでいる以上、いつまでも地上に三号機を置いておくわけにもいかない。
 レイが、発令所からの指示を索敵用のコンソールで読み取り、シンジに目標の位置を指示する。
 シンジは、レイの誘導に従って、三号機をジオフロントにあるハッチの上に置いた。
 そこに、追跡(ついせき)してきた量産機が襲い掛かってきたが、シンジは初号機の両手にサイキック・ソーサーを作ると、それを量産機に投げつけた。

「今よ! ハッチを開いて!」

 初号機の手を離れたサイキック・ソーサーが、量産機に接触すると激しい爆発を引き起こす。
 サイキック・ソーサーの爆発で敵が(ひる)んだ隙に、ミサトはハッチを開けて三号機を回収させた。




 その頃アスカは、量産機に囲まれて苦戦していた。
 三号機をかばう必要がなくなり、行動に自由さが増したものの、敵の動きもより連携を重視したものとなっていた。
 思うように敵を倒せず、弐号機の電池の残容量がジリジリと減っていく。
 そのとき、弐号機の前方にいた量産機の足下が、突然爆発を起こした。

「アスカ! 僕が牽制(けんせい)するから、その隙に離脱して」

「シンジ!」

 弐号機に一番近い所にいた量産機を狙い、空を飛んでいた初号機がサイキック・ソーサーを投げつけたのであった。
 不意の攻撃に、その量産機はバランスを崩し、そのまま地面に倒れてしまった。

「碇君、下!」

 シンジと一緒に初号機に搭乗していたレイが、レーダー画面と補助スクリーンに移った敵の姿を見て、警告の声を発する。
 初号機の進路の真下にいた量産機が、ググッと膝をかがめると空中高くジャンプして、初号機の足に飛びついた。

「わわっ!」

 文字どおり、量産機に足を引っ張られた初号機が、空中で大きく姿勢を崩した。
 そのとき、後方から初号機を追っていた二機の量産機が、速度の落ちた初号機に追いつくと、その両腕をがっちりと捕えた。

「いかん!」

 加持によって、後ろ手に手錠(てじょう)をかけられてから大人しく椅子に座っていた冬月が、突然ガタンと音をたてて椅子から立ち上がった。

「副司令!?」

 ミサトは反射的に、後方斜め上の指令席を振り返る。

「ゼーレの狙いは初号機だ。初号機を依代(よりしろ)にして、サード・インパクトを引き起こすつもりなのだ!」

 ミサトは正面を向くと、日向に指令を出した。

「生き残ったミサイル・ランチャーから、ミサイル一斉発射! わずかでもいいから、敵を足止めして」

「了解しました!」

「弐号機の状況は?」

「活動限界まで、あとわずかしかありません。急いで電源ビルに向かわせないと!」

 マヤの報告を聞いたミサトが、弐号機に回線をつなごうとする。

「シンジ!」

 しかし、そのとき既にアスカは、弐号機で駆け出していた。
 前方にいた量産機に体当たりして、持っていた二股の槍を奪い取ると、それを初号機を捕えていた量産機に向かって投げつける。
 初号機の足にぶら下がっていた量産機の腹に槍が命中し、その量産機は初号機から手を離して地上へと落ちていったが、内蔵電源が切れてしまい、弐号機は活動を停止してしまった。

「なんでよ……なんでこの大事な時に、動かなくなってしまうのよ……」

 電源が切れて、非常用の薄暗い(あか)りのみとなったエントリープラグの中で、アスカは必死になってレバーを動かす。

「どうして……キャッ!」

 電源切れで動かなくなった弐号機を、二機の量産機が持ち上げた。
 エントリープラグの中にいたアスカは、激しく()さぶられてしまう。  二機の量産機は、背中の羽を広げると、弐号機を抱えたまま上空へと飛び立った。

「シンジ君、アスカ!」

 三号機はケージに回収され、初号機と弐号機が拘束(こうそく)された今、ミサトは打つ手をなくしてしまう。
 悔しさのあまり、ミサトが歯軋(はぎし)りをしたとき、日向が突然声をあげた。

「第三新東京市、本部直上近くで高エネルギー反応を検出! エネルギー値増大します!」

「なんですって!」




『ロンギヌスの槍が失われた今、リリスによる補完は出来ぬ。
 唯一、リリスの分身たる初号機によって、遂行(すいこう)するしか道はない』

 キール議長が、重々しい口調で語り始めた。

『左様。されど、初号機パイロットの自我(じが)の欠落は、未だ十分ではない』

『我々の知らぬ何者かが、初号機パイロットに介入(かいにゅう)しているようだ』

『碇ではないだろう。それは碇自身の目的とも、異なっているからな』

『いまさら、父親としての愛情に目覚めたわけでもあるまい』

 キール議長に続き、他のゼーレの幹部たちが、次々に発言する。

『我々の目的は、果たさねばならぬ。
 弐号機とそのパイロット、我らの悲願のための(いしずえ)となってもらうぞ!』




「放せ、放せよ、このっ!」

 シンジは初号機を使って必死にもがいたが、両手と両足、合計四機の量産機に固く拘束されて、身動きができなかった。
 初号機はジオフロントを出て、第三新東京市の上空まで引っ張られていく。
 やがて上昇が止まったが、その時シンジは、驚くべきものを目前に見た。

「アスカ!」

 それは両腕を量産機に(つか)まれ、首と足をだらりと下げていた弐号機の姿だった。




『初号機による補完を()すには、その軸となる初号機パイロットの自我の欠落が鍵となる。
 だが、初号機パイロットの精神が壊れていないのであれば、我らの手で破壊するのみ!』

 キール議長の言葉に、他のゼーレの幹部たちが一斉にうなずき、同意を示した。




 弐号機はまるで、空中で見えない十字架に()けられたかのような姿をしていた。
 シンジはアスカを助けようともがいたが、量産機による拘束は解けなかった。
 そこに、ロンギヌスの槍をもった別の量産機が近づき、弐号機の眼前で大きく槍を振り上げる。

「やめろーーーーーーーっ!」

 絶望を感じたシンジが、目を大きく見開きながら大きな(さけ)び声をあげたその時、

 ズキューーン!

 地上から発射された白いビームが、その量産機の腕と肩を撃ち抜いた。
 撃たれた量産機は、背中の羽と腕をもがれて、バランスを崩しながら地上へと落下していく。
 シンジが呆気(あっけ)にとられていると、続けて放たれた光線が、初号機を拘束していた量産機の胴体を貫いた。
 さらに、連続して放たれた光線が、初号機を拘束していた別の量産機に命中し、初号機は自由を取り戻した。

「よう、シンジ。待たせて悪かったな」

「横島さん!」




 エントリープラグの薄暗い灯りの中で、アスカは必死になってもがいていた。
 弐号機が上空に引っ張られていることはわかっていたが、今の自分にはどうにもできない。

「動いて……お願いだから動いて……」

 アスカは半分泣きながらレバーを動かしたが、弐号機はまったく反応しなかった。

「お願い……もうあいつの……シンジの足手まといにはなりたくないの……」

 アスカの目に、涙がじわりと溜まった。
 アスカは泣きじゃくりながら、真摯(しんし)な想いで弐号機に(うった)えかける。

「一度だけ、一度だけでいいから、私を助けて! お願い、ママ!」

 その時、アスカの祈りの応えるかのように、弐号機の奥の方で、青い炎がゆらりと動いた。

(アスカちゃん……)

 トクン、トクンという心臓の鼓動(こどう)のような波動と共に、アスカの耳に母親の声が聞こえたような気がした。




 沈黙していた弐号機の四つの目が、カッと赤く光った。
 弐号機は自分を拘束していた量産機を振り払うと、そのままジオフロントへと落下する。
 地上に激突するかに思えたが、四つん()いになった弐号機は、地上にぶつかる直前にATフィールドを張り、落下の衝撃(しょうげき)緩和(かんわ)した。

「エヴァンゲリオン弐号機、再起動しました!」

「アスカ、いったいどうしたの!?」

 マヤからの報告を聞いたミサトが、弐号機に乗っていたアスカに連絡を取ろうとする。

「弐号機との通信回線が、切断しました」

「アスカ! お願いだから返事をして!」

「弐号機のシンクロ率が、400%を越えています!」

「まさか、暴走!?」

 弐号機は、まるで四つ足の(けもの)のような姿勢で、地上にいた量産機へと襲い掛かった。
 ミサトは驚いたが、エヴァの暴走をすぐにどうこうできないことは経験上わかっていたため、意識を別の方向へと切り替えた。

「第三新東京市の様子は、どうなってるの!?」

「カメラ、切り替えます!」

 生き残った地上のカメラが、地上の映像を発令所へと送信する。
 その発令所のメインスクリーンに映し出されていたのは、両肩に大砲のような武器を載せていた漆黒(しっこく)の巨人の姿であった。







『未確認物体の周囲に、ATフィールド、および相転移空間の検出ありません』

『パターンブラック! MAGIは判断を保留しています!』

 本部直上に出現した漆黒の巨人について、地上の観測装置から情報が次々にMAGIに送られたが、そのデータは使徒やエヴァと大きく違っていた。
 未知のデータがあまりにも多いため、MAGIは巨人に関する判断をすべて保留していた。

「ぎりぎり、間に合ってよかったわ」

 ミサトは、ほっと安堵の声を漏らした。事前に漆黒の巨人のことを、聞いていたからである。

「葛城さん、あれについて何か知ってるんですか!?」

 ミサトの漏らした言葉に反応した青葉が、すぐさまミサトに聞き返した。

「まーねっ。とりあえず、あれは味方だから、あまり(あわ)てなくても大丈夫よん」

「味方……ですか?」

 オペレーターの日向が、顔を青葉の方に向けた。
 視線がかち合った二人は、同時に困惑(こんわく)した表情を浮かべた。

「そうよ。敵じゃないから味方。今は、それでいいじゃない」




 量産機に捕まっていた初号機は、ようやく自由の身となった。
 シンジが、敵の攻撃に備えて周囲を警戒していると、再び通信ウィンドウが開いた。

「大丈夫だ。初号機の周囲に、敵の姿はない」

 初号機の通信ウィンドウに、横島の顔が映し出された。
 横島は、エントリープラグによく似たコクピットに座っている。
 ただし、服装はいつものジージャンにジーパン姿だった。

「横島さん、今、どこにいるんですか?」

「下を見てみな」

 空中を飛んでいた初号機が、顔を下に向けると、地上にエヴァと同じ大きさほどの漆黒の巨人が立っているのが見えた。
 その巨人は両肩に二門の大砲を備えており、また太くてやや長めの尻尾が、まるで三本目の足のようにその巨人を支えていた。

「それが、究極の魔体ですか?」

「おう! 正式名称は『究極の魔体・改』だけどな」

「とても、格好(かっこう)いいと思います」

「そうか。だが返事は後回しだ。別の敵が、今そっちに向かった」

 ジオフロントの天井に空いた穴から、新たな量産機の群れが姿を現した。

「シンジ。敵を誘導しながら、もう一度、ジオフロントに入るんだ」

「わかりました!」

 敵は二手に分かれた。
 多くの敵が初号機を追いかけたが、もう片方は初号機の進路を読みながら先回りして挟み撃ちにしようとする。

「させるか!」

 横島は狙いをつけると、両肩の大砲から霊波砲を発射する。
 初代の究極の魔体と比較して、威力(いりょく)こそ下がっているものの速射性の増した霊波砲は、たちまち二機の敵を撃墜した。

「横島さん! 敵をそのままにしておくと、また復活するみたいです!」

「わかってるって!」

 横島は、撃破した敵が地上に落下した場所まで移動すると、究極の魔体の右手に霊波刀を出した。
 その霊波刀は、究極の魔体の肌と同じく、黒光りした刀身をしている。
 横島は、その黒く光った刀身で胸の装甲板を切り裂き、赤いコアを露出させた。
 横島が霊波刀をコアに突き刺すと、復活途中だった量産機が体をガクガクと痙攣(けいれん)させたが、やがてコアが光を失い完全に沈黙した。
 撃墜したもう一機の量産機も、同じようにしてトドメを差した。




 初号機がジオフロントに戻ると、地上では覚醒(かくせい)した弐号機が、倒した量産機からS2機関を取り込んでいた。
 かなりグロテスクなその光景にシンジは思わず目を背けたが、今が戦闘中であることを思い出し、すぐに思考を切り換える。
 やがて、S2機関を取り込み終えた弐号機が直立し、大きな(うな)り声をあげた。

「よっこいせっと」

 初号機を追いかけ、すべての量産機がジオフロントに入った後、究極の魔体もまたジオフロントの中に入った。
 究極の魔体は、量産機や初号機のように羽をもっていないにも関わらず、ごく当たり前のように空を飛んでいた。

「横島さん、弐号機は、アスカはどうなったんですか!?」

「見た感じ、暴走してるっぽいな。詳しいことは、ヒャクメに聞かないとわからないが」

 そのとき、秘匿(ひとく)回線を通じて、ヒャクメが初号機と究極の魔体に通信ウィンドウを開いた。

「横島さん、シンジ君。弐号機は暴走を起こしているわ。
 とりあえず、弐号機にはあまり近づかないようにして」

「わかった」

「わかりました」

 横島は、弐号機から離れた場所に、究極の魔体を着地させた。
 すると、敵が半分に分かれて、究極の魔体に向かってくる。
 空中を飛んでいた量産機たちが、究極の魔体を狙って一斉に二股の槍を投げた。

「バリア、展開!」

 二股の槍が、究極の魔体を貫こうとした直前、究極の魔体の前面の空間が波立つように(ゆが)んでいく。
 その歪みに接触した二股の槍は、まるで空間に開いた穴に吸い込まれるかのように、先端から姿を消していった。




「未確認物体の周囲に、相転移空間を確認! いえ、これは……」

「いったい、どうしたの?」

 マヤの報告を聞いたミサトが、マヤに聞き返した。

「はい。第十二使徒が展開した、ディラックの海と似た反応が検出されています」

虚数(きょすう)空間に、ロンギヌスの槍が飲み込まれたってこと?」

「断言はできません。先輩なら、もう少し詳しいことがわかると思いますが」

 実際には虚数空間ではないものの、究極の魔体は、一方通行に空間を歪めて受けた攻撃を別の宇宙へ逃がすという、空間歪曲(わいきょく)バリアを張っていた。

「シンジ君との連絡は?」

「あの未確認物体が現れてから、初号機との通信がつながりません。妨害(ぼうがい)されているようです」

(やはり、あの巨人に乗っているのは、横島君ね。まあ、彼しか考えられないけど)

 ミサトは日向の報告を聞くと、胸の前で両腕を組みながら、うんうんとうなずいていた。




「自分で言うのもなんだけど、こいつって本当にチートだよな」

 武器である二股の槍を失い、攻撃手段を失った量産機を、横島は両肩の大砲で一機ずつ撃ち落していった。
 暴走した弐号機の近くに落ちた量産機には、地上で待ち構えていた弐号機が襲い掛かる。
 弐号機は、獣のように量産機に飛びつくと、四肢を寸断してからコアを()き出しにし、両腕の拳を叩きつけて(つぶ)していった。

「シンジはどうしたかな?」

 初号機は、追いかけてきた三機の量産機を相手に、空中戦をしていた。
 左手に出したサイキック・ソーサーで、二股の槍の攻撃をしのぎつつ、右手の霊波刀で敵に攻撃を加える。
 徐々に空の戦いに慣れてきたシンジは、三機の敵を相手に互角に戦っていた。

「それじゃ、援護(えんご)射撃といきますか」

 援護射撃どころか、正確な砲撃で、横島は量産機を撃破していった。
 一機は、羽を撃って空中での姿勢を崩した時に、初号機が攻撃して胸のコアを霊波刀で貫いた。
 もう一機は、一発目で右肩を撃ちぬいてから、二発目でコアごと胸に大穴を開ける。
 残った一機は、両方の羽を撃って地上に落としてから、文珠で強制的に『停』『止』させて、ダミープラグを引っこ抜いた。

「いけない! 後ろから弐号機が!」

 地上に墜落(ついらく)した量産機のコアをすべて壊した弐号機が、弐号機に背を向けていた究極の魔体に襲い掛かった。
 レイからの警告を聞いた横島は、すぐさま後ろを振り返る。

 ウォォォーーン!

 暴走した弐号機が雄叫びをあげると、右手を勢いよく振り下ろしてATフィールドの刃を飛ばしてきた。
 だが、そのATフィールドの攻撃も、すべての攻撃を無力化する究極の魔体のバリアに飲み込まれてしまう。

「これで、終わりかな」

 横島は究極の魔体の右手に文珠を出すと、『眠』の文字をこめて弐号機に叩きつけた。
 文珠の力で眠らされた弐号機は、その場で地面に横向きになって倒れてしまった。




「エヴァシリーズ、完全に沈黙しました」

「一機を除き、コアの破壊を確認。復活する気配はありません。
 残り一機も、プラグを抜かれて完全に停止しています」

「弐号機、沈黙しました。S2機関も反応ありません」

 オペレーターのマヤと日向と青葉からの報告を聞いたミサトが、胸の前で組んでいた両腕を腰にあてた。

「どうやら、これで戦いは完全に終わったようね」

「俺たち、本当に勝ったんですか?」

 青葉からの問いかけに、ミサトは胸を張って答えた。

「ええ、私たちの勝利よ!」

 ワーーーッという歓声(かんせい)が、発令所から、続いて発令所近くのオペレーター席から湧き上がり、やがて勝利の(よろこ)びの声がネルフ本部中に広がっていった。

「みんな! 忘れないうちに、初号機と弐号機をケージに格納して。
 それから、あの(なぞ)の黒い巨人さんもね」

 ミサトの発言に、発令所の三人のメインオペレータが一斉にうなずく。
 あの漆黒の巨人が自分たちの味方であることに、疑いをもつ者はもう誰もいなかった。




【補足】

○究極の魔体・改

 本作において、アシュタロスとの最後の戦いで破壊された究極の魔体の組織の一部を神族・魔族が保管していたが、究極の魔体を復活させるにあたりドクター・カオスにゆだねた。

 元の究極の魔体は移動要塞のような重武装が特徴(とくちょう)だったが、使徒およびエヴァンゲリオン量産機との戦いを想定し、サイズをエヴァンゲリオンにあわせる一方、体をスリムにさせて機動力を高めている。
 また背中の大砲も、威力を弱める代わりに速射性を重視した設計となっており、かつ動きながら攻撃ができるよう肩に二門載せることにした。 
 その他、近距離での戦いでは、搭乗者の横島にあわせて霊波刀とサイキック・ソーサーが使えるようになっている。

 文珠も使用可能だが、文珠が極めて特殊な能力のため、文珠の生成は搭乗者の横島の霊力に依存している。
 ただし、文珠の効果は究極の魔体のサイズに合わせて、究極の魔体の能力で増幅されている。
 なお、機体の稼働時間は最大で三日だが、機体が使う霊力は本体の稼動エネルギーと兼ねているため、あまり頻繁(ひんぱん)に使うと本体の稼働時間が短くなってしまうので注意が必要。 

 搭乗(とうじょう)者は、エントリープラグに似たコクピットに乗り込む。
 この辺りは、カスタマイズを担当したドクター・カオスが、エヴァンゲリオンのエントリープラグを参考にした。
 操縦方式もエヴァンゲリオンと同じく搭乗者の思考トレースとなっているが、霊波でシンクロするためLCLなどは必要なく、中は普通に空気が入っている。
 宇宙空間や海中での行動も想定しており、最大で3日間は酸素が切れないようになっている。
 また、操縦席とは別にトイレや仮眠室なども設けられており、ドクター・カオスが手がけたとは思えないほどの親切設計である。
 まあ、ボケる前とはいえマリアを作った実績があるので、人に優しい物作りができないわけではないのだが。
 なお、横島の霊波にしかシンクロしないため、事実上の横島専用機である。

 装甲については特別なものはもっていないが、主神クラスとの戦闘も想定した空間歪曲バリアがあるので、装甲そのものは不要に近い。
 空間歪曲バリアは、操縦者の横島の意思、および攻撃を受けた際の緊急回避時に特定の方向のみに展開されるため、全方位に展開されるが一部に穴が開いていた元のバリアの欠点に対処するとともに、消費エネルギーの効率化を達成している。

 また、元の究極の魔体が美神たちを苦しめた霊波砲の弾幕(だんまく)斉射も使えるが、これは敵味方区別せずに攻撃してしまうため、注意が必要である。
 実際、初号機などのエヴァゲリオンと共に戦う場合は、この弾幕斉射の使用は難しいかもしれない。(霊力による攻撃は、ATフィールドをも突破することが可能なため)

 名前の由来は、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』に登場するJA(ジェットアローン)改より。
 機体のイメージは、1stガンダムのガンキャノンがモデルとなっている。


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